この度、アートフロントギャラリーでは初めてとなる水戸部七絵の個展を開催いたします。
ぜひご高覧賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。
開催概要
※今回の個展は、会期を2つに分けて開催します。
■会期
第一期:2025年3月5日(木)- 3月16日(日)(予定)「Study of Dansaekhwa」
第二期:2025年3月21日(金)- 4月20日(日)(予定)「Dansaekhwa」
■レセプション:2025年3月21日(金)18:00‐19:00(予定)
■休廊日:月曜、火曜、および展示替え期間(3月17日~20日)
■時間:水~金 12:00―19:00 / 土日祝 11:00―17:00
■会場:アートフロントギャラリー(〒150-0033 東京都渋谷区猿楽町29-18 ヒルサイドテラスA、1F)
■URL:http://www.artfrontgallery.com
■お問合せ:アートフロントギャラリー(担当:片井、洪)/ e-mail: contact@artfrontgallery.com
見どころ
今回の個展では、「Dansaekhwa(ダンサクァ)」をテーマに水戸部七絵の新しい挑戦を発表します。
テーマ
「Dansaekhwa(ダンサクァ)」とは、1970年代の韓国の芸術家たちによって実践された絵画形式で、モノクローム絵画の意味です。しかし、視覚表現だけではなく、精神やパフォーマンスといった多様な形式と素材を特徴としています。「Dansaekhwa」は日本語で「単色画」と訳されますが、先駆者たちの作品を参照すると、単に色数の少ない絵画という事ではなく、色数を絞ったことで、より物質的に、身体的に体感できる作水戸部はこの「Dansaekhwa」を2024年末から2025年かけて参加した韓国廣州廣州のヨンウン美術館(Youngeun Museum of Contemporary Art)のレジデンスで知りました。これまで水戸部は、多彩な色と、重圧感のある盛り上がった絵の具が印象的な絵画作品を多数発表してきましたが、今回「Dansaekhwa」の見識を深めたことにより、「色数を絞ることで伝えたいことをより強く表現できるのではないか」と新しい挑戦への意気込みを語っています。また、「Dansaekhwa」の先駆者でもある朴栖甫(パク・ソボ)や李 禹煥(リ・ウファン)、鄭相和(チョン・サンファ)の作品が、例えばキャンバスを折り曲げ、それによって生じるひび割れを利用し、絵具を繰り返し塗ったり、剥がしたりすることによって強度のある絵画をつくりあげていることに気づき、「絵画の物質性と行為」という点で、水戸部のこれまでの絵具やオブジェクトの物質性を活かした作品との類似点を見つけ出しました。さらに、1960–-70年代の韓国は物資質的にも困窮し、独裁的な政治制度下にあった。そんな状況を背景に、河鍾賢(ハ・ジョンヒョン)は、制作したモノクロの油絵具を麻布の裏面から押し付け「裏ごし」することでによって、あふれ出た絵画表面を、さらに筆でなぞって擦り付ける「接合」シリーズに着手した。水戸部は、彼らの作品の絵具の持つ物質性や、単なる支持体としてではないキャンバスの可能性を追求し、物質性絵画において「身体」という物理的なアナロジーがDansaekhwaを理解する上で極めて重要であると確信しました。
本展では、色を絞るという新しい試みに加え、物質的、身体的に語り掛ける、より強度のある作品を展開します。
プレスリリース
制作風景
Photo by Hayato Wakabayashi
ART FRONT GALLERY
Hillside Terrace A, 29-18 Sarugaku-cho, Shibuya-ku, Tokyo 1500033 Japan
Tel.+81-3-3476-4868 Fax.+81-3476-1765
アートフロントギャラリー 〒150-0033 東京都渋谷区猿楽町29-18ヒルサイドテラスA棟
www.artfrontgallery.com contact@artfrontgallery.com
第一期:Study of Dansaekhwa
韓国 廣州光州のヨンウン美術(YoungeunMuseum of Contemporary Art)のレジデンスで制作した絵画作品を発表。約3か月のレジデンスでは、Dansaekhwa(単色画)と言っても、単にシンプルな画面を真似るのではなく、水戸部独自のDansaekhwaを目指すべく、少しずつ少しずつ地道に色を減らしながら、抽象化した人物画の習作を50点ほど描きあげました。第一期では、その中から選りすぐりの数点を展示します。
第二期:Dansaekhwa
日本に帰国後「Dansaekhwa」の研究と体験をより自身の作品へと昇華させ制作した最新作を発表します。幅3mを超える大作は、絞られた色彩とその絵の具の物質間によって、新たなる水戸部作品の新シリーズを見せてくれるでしょう。第二期では、日本帰国後の最新作、約10点を展示予定です。