2021.5.17

「ポリフォニックなプロセス+プレッシャー 」はしっこ(武蔵野美術大学)

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開催概要
ポリフォニックなプロセス+プレッシャー
会期:2021年5月17日(月) – 6月5日(土)
出展作家:大野陽生、黒川弘毅、菅原玄奨、杉戸洋、高橋直宏、棚田康司、中野浩二、根本祐杜、舟越     桂、前田春日美、三沢厚彦、水戸部七絵
時間:10:00~18:00 ※最新情報は公式SNSにて要確認
休館日:日

会場
はしっこ(武蔵野美術大学2号館2階 彫刻学科 冨井大裕研究室)
東京都小平市小川町1-736

ポリフォニックなプロセス+プレッシャー

まだ、美術という言葉を知らない頃に、それとしてではなく「何か」として美術を目撃した体験はないだるうか。私の場合、それは歴史の教科告でみたテイムールの肖像であり、メヴレヴィー教団の図版であった。テイムール朝の始祖であったり、スーフィズムであったりという知識でそれらを見ていたわけではない。かといってそれらを絵として見ていたわけでもない(実際のそれらは思い返せばれっきとした線描画だったわけだが)。ただ、ただ、意識が引かれて目が離せない。瞬問の、遅く、重い、単純な体験。

いまにして思うと、この体験は既知を未知として出会う時間の繰り返しではなかったか。私がテイムールと600年前に出会っていたとか、そういう話ではない。私たちは、美術という言葉を意識する前からそれぞれに「美的な何か」を抱えている。それとは知らずにそれだと確信的に出会う時間は、ある日突然やってくるということだ。そして、ここで付け加えたいのは、その出会いはひとつではなく、同時多発的な複数との出会いだということ。

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